投資家の井村俊哉さんが影響を受けた本として薦められていたので、読んでみることにした。
読み終わって調べるまで、フィクションだと思っていて、著者本人の実話と知りかなりびっくりした。
以下感想。
「目的もないまま三流大学にすべりこみ、サークルとバイトでだらだらと4年間を過ごし、希望に燃えて入社した会社でも、あっという間に組織にのまれ、やりたいことも出来ぬまま、やらなくちゃいけないことに追われ、学生の頃の友達と久しぶりに会っても昔話しかできず、「現実は甘くないね。俺たちももう若くないもんね」なんて苦笑する。結婚が近いので、生活の安定を守るために嫌な職場を辞めることも出来ず、毎日新しいこともなく、同じレールの上の行ったり来たり。満員電車ではチカンと間違われ、ちょっとぶつかったくらいでイライラし、疲れた顔で週刊誌を読み、「金があれば、時間があれば」が口癖になり、にが笑いや営業スマイルが抜けなくなり、あっちでほめて、こっちでけなす2重人格者になり、おせじやでまかせを言うことが平気になり、給料や小遣いの範囲でしか夢を描けなくなり、自分の10年後、20年後までもほぼ想像できるようになり、自分だけが夢や希望を失うのは嫌だから、他人の夢や希望までも鼻で笑うようになる。安いスナックでウーロン杯を飲みながら若い女の子のおしりをさわり、「手がすべっちゃった。はっはっは、ゴメン、ゴメン」と寒く笑い、酔っぱらって団地に帰ると、女らしさのかけらも残っていないマグロの様な奥さんは、もう寝てしまっていて、独り寂しくカップラーメンをすすって眠る日々……中学に入って、少し反抗的になってきた息子に向かって「父さんも若い頃はな、ずいぶんワルで恐れられたもんだよ。はっはっは」なんて、バーコードヘアーで太った腹をかかえて…」
毎日が冒険 p.12、p.13、p.14
・全部が該当するわけじゃないけど、なんという今の自分……。
この本に10代の頃に出会っていれば、もしかすると今の人生も違ったものになっていたのかもしれない。
ただまあ今の自分は1億円稼ぐという夢を描いている。そしてその夢の過程を楽しんでいる。
過去を語るのではなく、未来を見れている。
過ぎ去った時間を後悔してもしょうがないので、今後の人生を後悔しないように生きねば。
この文章を読めただけで、この本に出会った価値があった。
・にが笑いや営業スマイルが抜けなくなり、あっちでほめて、こっちでけなすあたりは耳がとても痛い。
信念をもたないとなあ……。
へこへこしてうまく生きていくスキルは身についたが、そんな自分でいいのか?は常に自問自答しながら生きていこう。
「身近に自分よりすごい人がいるようじゃ、将来、店をやっても成功する訳ない。」
毎日が冒険 p.195
・成功するためには、まずは観測できる回りの人よりも凄くならなければ、そりゃ無理だよな、と。
目指すべき目標があるなら、まずは周りの人間よりも頭一つ抜けるくらい努力しろ。
そりゃそうだ、と思った。
・この本は10代の思春期に読むべき本だなと感じた。ただ、グサッとくる部分は結構あった。
まだ自分も30歳でまだまだ無限の可能性を秘めている。
今後の人生において、可能性を限定せず、大きな夢を描きながら幸福を追求していきたい。
・もし今後子供ができれば、本棚にそっと忍ばせておいて、この本を読むようにこっそり誘導してやるのもいいかもしれないなあと思った。こういう人生の選択肢・考え方もあるぞ、と。
・子供に自分の昔の武勇伝を語って満足してしまう人間にならないように、常に今を一生懸命生きねば。
以上。